ニキビ跡に対するCO2ガスサブシジョンのエビデンス

ニキビ跡

Lee SJ, Suh DH, Chang KY, Kim HJ, Kim TI, Jeong KH, Shin MK, Song KY. The efficacy and safety of subcision using CO2 gas combined with fractional laser for acne scars: Clinical and microscopic evaluation. J Cosmet Laser Ther. 2016 Nov;18(7):417-420. doi: 10.1080/14764172.2016.1202418. Epub 2016 Aug 5. PMID: 27352153.

ニキビ跡に対する、フラクショナルレーザーを併用したCO2ガスサブシジョンの有効性と安全性:臨床的および顕微鏡的評価

背景:ニキビ跡の治療には様々な方法が用いられてきた。CO2フラクショナルレーザーは効果的で一般的に使用されている治療法である。CO2ガスを高圧の針で真皮に注入することで、線維化したコラーゲンを破壊し、サブシジョンの効果を生み出すことができる。CO2はまた、新生血管の増加と酸素の放出によってコラーゲン合成を刺激する。

目的:この研究では、ニキビ跡に対するCO2ガスサブシジョンとCO2フラクショナルレーザーの併用治療の有効性と安全性を評価した。

方法と材料:14名のニキビ跡患者を対象に、CO2ガスサブシジョンを2週間間隔で3回、フラクショナルレーザーを4週間間隔で2回照射した。臨床的改善は4段階評価で行った。組織学的解析のため、10人の患者で治療前後にパンチ生検を行った。

結果:すべての患者で臨床的改善がみられた。著効1例(7%)、著効8例(57%)、中等度4例(29%)、軽度1例(7%)であった。生検標本の組織学的評価では、治療後、真皮の肥厚を伴う真皮コラーゲンの増加と、網状真皮における弾性線維の直線化が認められた。

結論 CO2ガスサブシジョンとフラクショナルレーザーの併用療法は、にきび跡の治療において満足のいく安全な治療法であった。

韓国からの2016年の論文(2023 journal Impact factor 1.2)です。おそらくこの論文がCO2ガスによるサブシジョン治療の黎明期の論文なのではないかと思います。

2025年現在、日本でCO2ガスによるサブシジョンの機械といえば「トライフィルプロ」かと思いますが、この論文では、Xcar®(BS Medical Co.)という韓国製の機械が使われたようです。論文中に薬剤注入の記載はありませんでした。

この論文では、CO2ガスサブシジョンとCO2フラクショナルレーザーが併用されており、CO2ガスサブシジョン単独ではないようですね。CO2ガスサブシジョン単独のエビデンスは見つけられませんでした。

CO2ガスサブシジョン単独だとどのくらい効くのか、フラクショナルレーザー併用の方が効果が大きくなるのか、針サブシジョンとCO2ガスによるサブシジョンの効果の違いなど、気になりますね。

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